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初対面の製品と出会ってその製品に強く惹かれる体験をした時、その理由をニーズやウォンツの大きさ、機能や性能の優越性で説明し、それで納得してしまいます。
しかし、出会いの瞬間からの心理過程を分析してみれば、この説明には根拠がないことに気付きます。
ニーズやウォンツを自覚する以前、機能や性能を知る以前の出会いの一瞬に「純粋に外形や色のあり様だけ」によって突発的に引き起こされる衝動だからです。この衝動は、それを手に入れたい、という情動へと再び瞬時に変化します。
手に入れたいという欲望の自己弁明として、ニーズやウォンツを想起し、機能や性能の優越性を反芻して、「これだけの理由があるのだから手に入れるべき!」と自己の情動を強く正当化します。もし、ニーズやウォンツが十分に多くの機能や性能の優越性を納得した製品であっても、「外形や色」が気に入らなければ、「是非とも手に入れたいという情動」そのものは最初から起こりません。

ユーザーから一目惚れしていただけるデザインはライバルに対して強い競争力を持ちます。ノンデザイナーズの事例では、「一目惚れデザイン」は市場支配力を強化し、シェアを拡大してそれまでのライバルをOEM供給先へと変えてしまうなど、業界構造の変革をすらもたらすほどのパワーを持ちます。
「ノンデザイナーズの一目惚れデザイン」という情報価値による「情報価値化・競争優位」と表現できます。
「プロダクトアウト」から「マーケットイン」へといわれて20年以上を経た今日、今は再び逆転して、「デザインによるマーケットイン」から「一目惚れデザインによるプロダクトアウト」へと新しい変革が生まれ始めているのを感じています。

